書家の卵さん

中一の男子生徒が部屋に「発展」と「継続」(小6の時に書いたもの)を飾っているらしい。友達が来て「これが欲しい‼️」と言われたが、あげる訳にはいかないので彼の名前「詠人」を書いてプレゼントしたと言う。

友達は大喜び‼️

これが書の醍醐味であると思う。

書家として歩み始める第一歩だ。

私も昔、友達に書をプレゼントした事がある。何十年も経過してから彼女の部屋を訪れると未熟な生徒時代の私の字がまだ飾ってあった。恥ずかしく、今ならまだ上手に書けるかも‼️と思い、再度書き直させて欲しいとお願いしたが「止めて‼️」と叫び、その作品を胸で抱きしめ離さない姿を見て己の安っぽい心を恥じた。

彼女は私の字が下手とか上手とかではなく、その作品と共に人生の歴史を刻んでいる。

もう私の作品ではなく彼女の作品なのだ。

生徒達が自分の作品を部屋に飾る。

反省材料を直視する事でもある。しかし己を励まし元気付けるものでもある。継続は力となる。

生徒の成長を微笑ましく思う。